【留学】30代半ばからの留学 まとめ12 ライティングの伸ばし方

今日はライティングについて書きます。実は語学学校の先生から「お前はライティングが一番の強みだ」と言われるぐらいでした。(IELTS本番では6.0~6.5と、スコアがそこまで褒められるほど伸びませんでしたが。)

ライティング・スピーキングは日本人にとって非常に苦しむ部分だと思いますが、ライティングの難しさはずばり「アイディア」だと思います。実際自分もそれに苦しんだし、クラスメイトも同じでした。それをどう克服したのかを書いていこうと思います。

何を書けばいいのか

例えばということでネット上で適当にIELTSのライティングタスク2のサンプルを拾ってきました。

Women are better at childcare than men therefore they should focus more on raising children and less on their working life.

To what extent do you agree or disagree with this statement?

どう書きますか?これについて250語以上書かないといけないので、大体4つぐらいネタを用意しないといけません。プランニングは最大10分かけられますが、早ければ早いほどいいです。

僕なら、以下のポイントについて書きます。全体のスタンスとしては「disagree」です。

  1. 母親が子どもに与える影響は確かに大きいが、父親にできないこともなく、また父親が子どもに与える影響も良いものである。
    • 一般的に女性はマルチタスクが得意であり、家事や子育てに向いていると言われているが、男性でも慣れたら問題なく家事・子育てをすることができる。
    • もし子どもが男の子であれば、父親は息子と共通する趣味など、よい関係を持つことができる。これは母親と娘の関係性と同じであり、どちらが優れている・劣っているという問題ではなく、どちらも良いものである。
  2. 女性が働くことは、社会に非常に良い影響を与える。
    • 例えば化粧品やエステなど、美容に関係する産業は小さくなく、国の経済に大きく貢献している。このような業界では女性の着眼点は非常に重要である。
    • また、女性が家庭にこもらず社会に出れば、社会における女性の存在感が増し、政治でも性別の偏らない様々な人たちのための政策が出されるようになる。結果として誰に対しても住みやすい国へと発展する。

これにIntroductionとConclusionを付ければライティングは完成です。これを読んでいるみなさんはどう書きますか?アイディアなので英語でなくてもいいです。

ここでは正しいか間違っているかというより、意見の組み立てがちゃんとしているかどうかが大きなポイントになります。IELTSで9.0を取るような内容ではありませんが、これをちゃんと英文に直し切ることができたら7.0は取れるんじゃないでしょうか。

「父親と娘の関係はどうなるんだ!」「美容以外の産業はどうするんだ!」なんて言ってるとアイディアが出せません。所詮250語~300語程度の簡単なエッセイであり、書けることは限られています。プランニングにかけられる時間も限られています。数ある視点の中から「例えば」「もし」ということで一部を抜き出した、という風を装えばいいんです。

実際には、このプランニングで書き進めても、文法や言葉選びを間違えたり、「うっ、この表現英語でどう言うのか知らない」となり別の言い方で回避しているうちに論理的でなくなったりして点数を落としたりします。それでもどんなに悪くても学校の模擬テストで6.0を切ったことはありません。

しかし、今でこそこうやってアイディアを出せますが、ライティングを練習し始めたころはこういうアイディアすら出せませんでした。もちろんアイディアが無ければ書くこともできません。最初のころはライティングは一番苦手な分野でした。

アイディアが浮かぶようになるまでにしたこと

どういう風にライティング対策をしたのかと言うと、ずばりサンプル答案を丸覚えです。またリーディングで覚えた使えそうな単語・フレーズも覚えてライティングに取り入れるようにもしました。

サンプル答案丸覚え

何も見ずにいきなりライティング練習をすると書けなかったんですが、ある時、サンプルを見ながら書くとどういう流れで書いていけばいいのかが分かり、何となくアイディアも浮かんでくることに気付きました。

そこで「サンプルを頭の中に突っ込んどけば、テスト本番でも書けるやん」と考えました。自分は暗記が得意だということも、この発想に至った要因の一つです。

僕がライティングに取り組み始めたのはCambridge英語検定対策コース(受験レベルはFCE)に入った時からでした。その時は140語から190語までだったので、IELTSよりかは少なくて済み、さらにオピニオンエッセイだけでなく、手紙(フォーマル・インフォーマル)・ネット記事・レビュー・レポートの中から3つが指定され、その中の1つを選んで書いていく必要があったんですが、そのような分類があることで逆に何を覚えれば良いのか明確になった気がします。

例えばレビューだったら、本のレビュー・映画のレビュー・レストランのレビューなんかがあります。なのでその3種類のサンプルをそれぞれ丸覚えしました。フォーマルレターだったら、仕事の面接の応募・サマースクールへの応募・企業や公共団体への質問状といった感じです。

自分はインフォーマルレターとネット記事を切り捨ててフォーマルレター・レビュー・レポートに絞って覚えたので、オピニオンエッセイと合わせて10数個のサンプルを丸暗記しました。

覚え方は、語彙力の伸ばし方でも触れたように、少しずつやっては覚えているかのチェックを毎日繰り返す方法です。ライティングは書いて確認していたので、このころのペンとノートの消費量は半端なかったです。時間が取れないときは声に出して確認していました。

サンプル丸覚えの意外な効能

最初は「サンプルを見ながらなら書ける」という安直な考えだけでどんどん覚えていきましたが、やっているうちに「英語流の物事の表現の仕方」が分かるようになってきました。

例えば、一番最初に覚えた本のレビューのサンプルからの引用です。

“Breakfast at Tiffany’s” grabbed my attention right from the start.

要は「『ティファニーで朝食を』は面白かったよ」といいたいわけですが、日本語では「この本は開始直後から私の注意をつかみ取った」なんて言い方では考えませんよね。でも英語では有効だし、そしてこの本に夢中になったことがシンプルに表現できています。

サンプルを覚えていくことで、このような英語での表現の仕方をダイレクトに学ぶことができ、自分でアウトプットするときも自然と英語流の表現の仕方を使うことができました。

また、前置詞の使い方など細かい文法事項も丸覚えすることでかなりカバーできたように思います。実際Cambridgeでは文法を問うセクションもあり、本番ではそこでほぼ満点を取ることができました。

さらには、複雑な構造を持つ文を丸覚えすることもありましたが、「自分もこれが書けなければいけない」という姿勢で覚えることでそういう構造にも慣れ、結果としてリーディングの理解スピードも上がったようにも思います。

極めつけは、スピーキングで意見を求められるような質問をされたときでも、ライティングとして覚えている内容に近いものであれば、それを参考にして答えることができました。普段あまり使われないような言葉(Less common words)もさらっと言うことができて、ぴったりハマったときはちゃんと言えた安心感から他の質問に対しても落ち着いて答えることができたように思います。

リーディングからの引用

IELTS対策コースに入ってからもサンプルの丸暗記は続けたんですが、それに加えてリーディングで精読・多読をするようになってから「おっ、この表現は使えるな」と発見することが増えるようになってきました。

そのまま文章から抜き出して覚えるか、今まで覚えたサンプルに付け加えたり、置き換えたりして覚えていました。

これはサンプルを大量に覚え、自分自身でも書く練習をたくさんした後だからこそ有効だったんだと思います。最初から一部分ばかりを覚えていても、ライティング全体の組み立て方が分かっていなければ効果的に使えないからです。

意見を考えるときのポイント

これまでは自分のしたこと、つまり実践的な視点で書いてみましたが、少し論理的な観点からも書いてみたいと思います。CambridgeでもIELTSでもエッセイは必ず書かなければいけないので、そこに絞ります。

エッセイでは意見が求められます。その際に押さえておくべきポイントを少し紹介したいと思います。

ゴールは何か

エッセイで求めらる意見というのは、究極的に言うと「〇〇が良い」と言うことです。冒頭のサンプルで言えば「女性は働くことに焦点を当てる方が良い」となります。(実際にはそこまで偏らせず、「性別を限定する必要はない」ぐらいで書くと思いますが)

じゃあなぜ良いのか、を説明する必要がありますが、その説明のゴールはどこでしょうか。つまり、どこまで説明すれば「だからこれが良い」と説明できたことになるのでしょうか。

実際僕がこれで悩んだとき、atsueigoさんの記事が大いに参考になりました。

英作文をサクサクと進めるコツは、常に3つのトピックに関連付けることです。
その3つのトピックとは、

1.お金
2.時間・効率
3.健康

この3つです。常にこの3つに関連づけられないか考えながら文章を構築していきます。驚くほど、英作文が楽になります。

https://atsueigo.com/eisakubuntips/

実際はこの3つに必ず絞られる訳ではないと思っています。語学学校の先生も、説明のゴールについて説明していましたが、その先生はもっと多くのトピックについて説明していました。

僕の出した結論は「文化的な違いを超えて人間が共通して持っている、良し悪しを決める測定可能な基準」が説明のゴールです。一言で言うと「common sense」ですが、一般的な直訳である「常識」とは少し違います。誰もが共通して持っている(common)、良し悪しを決める感覚(sense)です。

その具体例がお金・時間・健康だったりします。お金を無駄に失うのは悪いことであり、出費を抑えたりお金を増やしたりすることは良いことです。同じことをするなら、時間をかけずに済むのは良いことです。健康で長生きすることは良いことであり、病気になることは悪いことです。

ここに辿り着けたら、人々は「なるほど、そうだ」と納得します。お金を失うことが何故悪いのかまで語る必要はありません。つまりここがゴールです。

僕はそこからもう少し範囲を広げても大丈夫だと思っています。例えば「こうすれば福祉がもっと多くの人に行きわたる(→健康)」「たくさんのことをすぐに学ぶことができる(→時間・効率)」「特定の産業、あるいは国の経済全体を発展させることができる(→お金)」などです。こういう感じで終わっても「もっと説明が必要だよ」というダメ出しをもらうことはありませんでした。

ゴールを意識すると、「2~3文でここまで辿り着くためには、こういう書き出しで始めればいいかな」とスタートも決めやすくなります。

大分類を作る

ゴールが分かっても、3つや4つのアイディアを短時間で出すのは結構苦しいものです。そのときに有効なのが「大分類を作る」です。

これは与えられたトピックから1歩だけ踏み込んだ分類を作るということです。再び冒頭のサンプルで言えば「男性が育児をすること」と「女性が社会で働くこと」でしょうか。シンプルに「家庭内の影響」「家庭外の影響」と言えるかもしれません。

こうやって大分類を作ることでアイディアを探す範囲を狭めると、意外とアイディアが見つけやすくなったりします。

大分類は、最初から思いつくならそれでもいいですが、アイディアを1つか2つ出して、それらが属するような大分類を探してもいいです。これは大分類かなと思っていたアイディアが、考えていくうちに小分類になっちゃった、なんてことになっても構わないと思います。

まとめ

ライティングはアウトプットでありながら後から見て修正しやすいし、リーディング、文法、スピーキングにも影響してくるので、英語力向上のキーポイントだと思っています。日本語で「学ぶは『まねぶ』が語源だ」なんて言われるように、サンプル答案を丸覚えするのが一番効果的でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です